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富有柿のまめ知識(成分、保存方法など)

柿イラスト

柿の成分、効用

柿は美味しいだけでなく、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれたとても栄養価の高い果物です。柿にはビタミンA、C、カロチン、β-クリプトキサンチン、リコピンなど、ビタミンやポリフェノールを豊富に含みます。また、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルも多く含まれています。たとえば、ビタミンはミカンの2倍も含まれており、柿1個で大人の一日に必要な量を摂取することができます。

また、柿を切ると小さな黒い斑点がありますが、これはタンニンです。タンニンはカテキンなどと同じくポリフェノールの一種で、最近注目されている抗酸化作用があります。これらの成分により、柿には風邪や動脈硬化、高血圧症、二日酔いなどの予防、肝機能や腎機能の強化、滋養強壮、さらには美肌効果、ニキビ予防、シミ・ソバカス予防などに効果があるといわれています。

ところで、「果物を摂ると太る」と言われることがありますね。しかし、これは完全な誤解です。果物の甘さの元は果糖やショ糖ですが、これは砂糖より甘く低カロリーです。また、お菓子のように脂質はほとんどありません。柿や果物の多くは100グラムあたり50〜60kcalで、ケーキと比べるとたったの1/7です。農水省が策定した「食事バランスガイド」においても、毎日200グラムの果物の摂取が健康に良いそうです。特に脳を活性化させるブドウ糖が多いので、朝食で摂るのが良いそうです。盛り付けも華やかになりますね^^

柿の保存方法

柿は常温ですと10日〜15日ほど保存できます。しかし、その間も熟して柔らかくなっていきます。おすすめの保存方法はチルド室です。簡単な方法として、2〜3個ずつビニール袋に入れると1か月ほど保存できます。また、熟すスピードも落ちるので、ゆっくり楽しめます。

もう少し長く保存する方法もあります。キッチンペーパーを四角に畳み、水にぬらして柿のヘタに貼り付けます。そのままラップに包み冷蔵庫(チルド)に入れます。柿はヘタが乾くと柔らかくなる性質があるので、この方法だと1か月近く硬さを保ったまま保存できます。

熟して柔らかくなった柿が苦手という人には、料理方法を変えられることをご提案します。柿シャーベットや柿ドライフルーツ、サラダなどは簡単で美味しいですよ。作り方は柿料理のページでご紹介しています。

柿料理、レシピ

柿は切って食べるのが定番ですが、実は様々な調理方法があります。固めの食感を生かした炒め物やお漬物、柔らかくなったらサラダやトースト、タルト、シャーベットなどがオススメです。

また、柿の甘さと塩味は相性抜群ですので、生ハムやスモークサーモンとご一緒に食べるのも美味しいです。その他、レモンや柚子などの酸味を加えるととてもさっぱりした味わいになります。サラダ感覚でもとても美味しく味わえます。

詳しくは柿料理のページで紹介しています。

日本の国果は?

国旗、国歌だけでなく、国の象徴として国花や国鳥、国石、国技などがあります。日本では、国花は桜と菊、国鳥はキジ、国石は水晶、国技は相撲ですね。国旗・国歌以外は法律で定められたわけではありませんが、国の歴史や文化などから伝統的にいわれているものです。

そして国果というものもあります。もうここまで来たらお分かりかと思いますが、実は日本の国果は柿なのです。これは昭和時代の料理人である辻嘉一さんが新聞で述べたことが発端となっていますが、それだけ日本では柿が愛されてきたという証拠なのですね。

昨今は柿の生産量も利用量も減っています。日本人が愛してきた柿を再び普及させ、味わっていただけるように私たち生産者も頑張っていきます!

柿の色みの仕組み

柿といえば鮮やかな朱色が特徴です。秋になると、庭先の色んだ柿の景色が日本の秋の原風景ですね。その色み方ですが、夏の柿の実はまだ青いです。それが徐々に赤く染まっていきます。

この色みには、リコピンという朱色の色素と、クロロフィルという緑色の色素が関わっています(リコピンはトマトの色素としても有名ですね。抗酸化作用が高く、ガンを抑制したり、糖尿病や肥満、美白などに効果があるという研究結果が出ています)。秋になると、柿の中でもリコピンが作られ、同時にクロロフィルが分解されることで朱色に染まっていきます。

夏の柿の実 秋の柿の実

秋に入ったばかりの写真と、収穫前後の柿の写真です(共に2013年)。左の写真では、柿はまだ緑色で、ほんのり赤みがさしていますね。収穫の際にはカラーチャートなどを利用して、右写真の真ん中のような色づきの柿を収穫しています。このくらいの色が、糖度と食感的にも一番美味しいと思います。収穫後も熟していくにしたがって、左のように赤くなっていきます。より甘くなるのですが、トロトロになってきます。こういう柿は好みが分かれますが、調理次第ではとても美味しく食べられます。

柿が柔らかくなる仕組み

柿は熟してくると柔らかくなってきますね。これにはペクチンという食物繊維が関係しています。ペクチンは果肉どうしを結合させている物質ですが、熟してくると溶けてきます。そのため、果肉の結合が弱くなり、柔らかくなるんですね。青めの柿はシャキシャキした食感が強いですが、まだ渋さが残っています。赤くなるにつれて甘くなり、柔らかくなってきます。

年配の方やお子さんは柔らかい柿を好まれる傾向がありますが、若い人にはあまり好まれないようです(私も苦手です^^;)。固いうちに食べてしまえば問題ないのですが、たくさんあるとどうしても柔らかくなってしまいますね。でも、柔らかい柿は料理方法を工夫することでとても美味しくいただけます。特にサラダなどに加えると柔らかさも気になりませんし、柿の甘さがアクセントになり、後味もさっぱりしていただけます。また単独でもドライフルーツやシャーベットにすれば美味しいおやつとしてもいただけますよ。詳しくは柿料理のページをご覧ください。

柿の表面の白い粉(ブルーム)

柿には表面に白い粉がついていますね。この粉ってなんだと思いますか? 直売しているときもたまに聞かれますし、農薬と思っている方もみえるようです。もちろん、農薬ではありません。これはブルーム(果粉)といい、天然の油脂成分からできたワックスのようなものです。このワックス成分は自己防衛被膜です。このような膜は、果実だけでなく葉っぱにも見られます。また、柿だけでなく、多くの果樹や野菜、さらには昆虫や動物にも存在するものです。

柿のブルーム

ブルームの役割は大きく二つあります。ひとつはハンドクリームのように乾燥を防ぐこと、もうひとつが病原菌の侵入を防ぐことです。少し専門的な話になりますが、果樹や野菜には動物のような免疫機構がほとんどありません。ですので、病原菌を体に入れないことが大切です。病原菌は雨や露などと一緒に飛んでくることが多いので、水をはじいて予防しているのですね。果実の表皮のクチクラ層から作られているそうです。

ということで、ブルームがしっかりついていると新鮮で美味しい証拠ということです。ちなみに、干柿の白い粉はブルームではなく柿の糖分が染み出したものです。また、甘柿でドライフルーツを作っても、同じように白い粉が吹くときがあります。水分が減って、とても甘く濃厚な味がします^^

柿の種

柿の種といえば、イメージされるのはおつまみでしょうか(笑) 亀田製菓さんの「柿の種」が有名ですね。このおつまみとしての柿の種を最初に開発したのは浪花屋製菓さんで、大正時代だそうです。小判型のお餅を作る型を踏み潰してしまい、そのまま使ったら柿の種に似た形のあられができたので、「柿の種」となりました。

柿の種

さて、その柿の種はこんな形をしています。これは富有柿の種です。おつまみのとはだいぶ形が違いますね。もしかすると、品種によっては細長い形なのかもしれません。

富有柿は受粉すると種が入ります。普通は4つほどですが、最大8個まで入ります。柿の実には4つ部屋があり、それぞれ2個まで入るためです。

種がない柿もありますが、それは受粉しなかったものです。受粉しないと、富有柿は生理落果と言って生育途中で落ちてしまうことが多いので、基本的には種が入っています。品種によっては種がなくても生理落果しないものもありますし、逆に種がないとほとんど生理落果するものまで様々です。

種は食べませんが、種から柿の木を育てることも可能です。ただし、甘柿の種を植えても、遺伝的に普通は渋柿になってしまいます。美味しくいただくには、生育途中で接ぎ木をするか、脱渋(干柿にしたり、ヘタをアルコールに晒して数日おくなど)してくださいね。

柿の花と、花言葉

柿の花

柿も植物なので花が咲きます。毎年5/20前後が柿の開花日です。緑色の葉っぱのような中に、薄黄色い花が咲きます。この花の奥には、まだ5ミリほどの小さな柿の赤ちゃんがいます。10日ほどで花は徐々に茶色くなりはじめ、自然に取れます。花の咲く期間は桜のように短いですが、落ちると赤ちゃんが顔を出します! ちなみにこの葉っぱのような部分はヘタになります。

さて、柿の花にも花言葉があります。いくつかあるのですが、大きく分けると2つの意味があります。
1)自然の美しさ、優しさ、優美、恩恵、恵み
2)壮大な自然の中で私を眠らせて

1)は自然の恵みや優しさなどのいい意味です。天の恵みとしての果物ならではの花言葉ですね^^ それに対して、2)はいろんな解釈ができそうです。由来などははっきりわからなかったので、引き続き調べてみます!

甘柿と渋柿

柿は大きく分けると甘柿と渋柿があります。甘柿は赤くなると自然に甘くなる柿です。富有柿、次郎柿、大秋などが有名です。それに対して、渋柿は赤くなっても渋いままです。とても渋くて食べられません^^; 平核無や愛宕、蜂谷などです。そのため、渋抜きを行う必要があります(厳密には甘柿は完全甘柿と不完全甘柿、渋柿も完全渋柿と不完全渋柿と4つに分類されます)。

さて、その違いは何かというと、柿の栄養成分であるタンニンが関わっています。タンニンはポリフェノールの一種で、苦い味がします。このタンニンは水に溶けやすい(水溶性)のもので、青い柿は甘柿も渋柿も渋い味がします。ところが、秋になると甘柿のタンニンは水溶性から不溶性に変わります。甘柿を切ると、黒いゴマのような斑点がありますね。このゴマが不溶性になったタンニンです。

このため、渋みを感じなくなり甘い柿になります。これに対し、渋柿のタンニンは自然のままでは変化しません。干柿にしたり、アルコールや炭酸ガスで渋抜きをする必要があります。渋が抜けると渋柿も甘く美味しくいただけます。

柿の歴史のページでもご紹介していますが、甘柿は鎌倉時代に日本で生まれました。甘柿は遺伝的に渋柿よりも弱いため、新品種を作ることが難しいのです。そのため、古来では干柿としての利用が一般的で、甘柿を食べるようになったのは歴史的には最近のことです。どちらも美味しい柿です^^

柿の生産量、作付け面積など

農林水産省のデータによると、日本国内における柿の生産量は概ね25万トンです。一人平均にすると2キロほどですね。個数にすると6〜8個でしょうか。若い人はあまり柿を食べないと聞きますが、意外に多いイメージですね。しかし、40年前は35万トンほどありましたので、3割ほど減っていることになります。

作付け面積は約2万ha(ヘクタール)です。そのうち、富有柿は約8000haです。柿を一番生産しているのは和歌山県、次いで奈良県、福岡県、岐阜県となっています。岐阜県は全体の生産量では4位ですが、大半が富有柿であり甘柿だけなら2位となっています。

面白いのが、10a(アール、=一反、300坪)辺りの収穫量の差です。和歌山県や奈良県は1600kgほどあるのに対して、岐阜県は980kgほどと1.6倍もの差があります。これが品種の違いなのか、栽培方法の違いなのか、興味深いところです。いずれ、旅行に行って見てきたいと思います。

ちなみに、日本の生産量は微減傾向ですが、世界の生産量は逆に増えています。2001年の245万トンに対し、2011年には429万トンと倍近く増えています。1位は中国、2位が韓国です。海外はおそらく渋柿が中心だと思います。甘柿、特に富有柿を輸出できないですかね〜?

柿の等級

柿の等級には4つあり、上から秀(赤秀)、優(青秀)、良、規格外となっています。当サイトでは、秀品と優品に贈答用商品があります。また、訳あり商品のちょいワル柿は優品を中心に、けっこうワル柿は良品を中心にしています。規格外品は扱っていません。食べるには等級の差はあまり関係ないのですが、果物はギフトにも使われるため外見的な優劣から分類をしないわけにはいきません。その分類に使用する項目は複数あり、それらを総合判断して等級を決めています。参考に画像を張っておきます。左から秀品、優品、良品です。

秀品の画像 優品の画像 良品の画像

その分類項目には肉質、色、傷(大小と数)、ヘタすき、カメムシの吸い跡、色むら、日焼け、形などがあります。どの項目にも大きさや程度に幅があるので、全てを数値化することは困難です。そのため長年の経験で総合判断しますが、どうしても生産者や業者によって多少の差が出ます。当農園では、JAや民間業者の出荷基準に則ることを前提としながらも、お客様に喜ばれるよう少し厳しめの基準で判断しています。以下は当農園で用いている細かい基準です。小さい字ですが、ご参考にしてください。

秀品は肉質、色、形のよいもので、表面に許されるのは数ミリ程度の傷が数個まで、もしくは若干の色むらのみです。カメムシの吸い跡やはっきりわかる日焼けは含めません。裏面には小さな傷か縦の細い線が高さの半分以下までとしています。とてもキレイで見事な商品です。

優品は肉質、色、形が秀品と同じ、もしくは近いものです。表面には薄い線や1.5センチ四方までの傷(果皮のみ)、色むら、小さな日焼け、裏面にカメムシの吸い跡(2つまで)の項目のうち、4つまでを許容範囲としています。また、裏面にはヘタ周辺の小さい傷がいくつかある程度なら含めています。こちらもキレイな商品ですので簡易な贈答にも使えますし、ご家庭でのご利用にもお勧めです。

良品というのは優品と規格外の間です。「良」という名前ですが、見た目は訳あり商品です。もちろん訳あり商品といっても、気になる個所を少し深く切れば問題ありません。我家でもこのような商品をよく食べています。こちらは2.5センチ四方ほどの傷(果皮のみ)、ある程度の日焼けや色むら、カメムシの吸い跡(4つまで)、軽度のすす病(カイガラムシによる被害で、ヘタ周辺が少し黒くなったもの)、軽度のヘタすき(ヘタスキ果はとても甘いのですが、一部が早く柔らかくなることがあります。)を許容範囲とし、形の良し悪しも含めて判断します。基本的には1つマイナス要素があれば-1と判断し、-5までを許容範囲としています(カメムシの吸い跡は1つにつき-1)。ただ、ひとつの項目でも程度にかなり幅があるので、大きいものは-2、もしくは最初から規格外にします。安く大量にお求めいただけますので、たくさんほしい方にはお勧めです。

規格外品はかなり見た目の悪い商品です(笑) 果肉には達していないが大きな傷がある、サイズが異常に小さい、カメムシの吸い跡が無数にあってボコボコ、熟してしまい柔らかい部分があるといったものです。明らかに味が落ちると思われるものは廃棄処分しますが、気になる個所を切れば問題なく食べられます。こちらは現物を確認していただくため、ネット販売はせず柿畑にて無人販売しております。

柿のサイズ

柿のサイズ

写真は右から3L、2L、Lです。大きさの目安は2Lが9〜10センチ、3Lは10〜12センチほどになります。しかし、柿のサイズは大きさではなく、重さで決まります。重さの基準は下記の表をご覧ください。3Lだと大きいものは350ccのジュースほどの重さになります。見た目も大きく、手に持つとずっしりとした重量感がありますよ^^

サイズ M L 2L 3L 4L
重さ 190〜219g 220〜259g 260〜309g 310〜349g 350g以上

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農園の紹介

後藤柿農園

でらうま柿農園 富有柿.comを運営する後藤柿農園は、富有柿発祥の地からほど近い岐阜県本巣市(旧糸貫町)にあります。全国的にも有名な富有柿のブランド産地で、当農園はかれこれ80年ほど柿を栽培しています。

柿作りに「最高」はありません。お客様の喜ぶ顔を糧に、常に「より美味しい」、「より安全」な柿を作ろうと挑戦し続けています。

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